今回の展覧会のメイン事業である「波多野義孝氏と坂本昌久氏」お二人のこれまでの作品を一同に集めた展覧会は、アートプラザのアートホールを会場に開催しました。
 波多野氏は「九州グラフィックデザイン展」に出品された作品を中心にB1を30点余り。いいちこ、白波などのラベル、湯布院のパンフレット、トキハの包装紙、カレンダー、パッケージなど印刷物として世に出た作品も多数展示された。坂本氏は二科展に出品されたB1作品が30点。これらの制作に使用されたエアブラシ、コンプレッサー、筆、絵具などの他に二科展で受賞された楯なども展示されました。
 大分のデザイン界を引っ張ってこられたお二人の作品は、デジタル全盛の現代にあって、アナログの力強さと繊細さで、圧倒的な手描きの迫力を感じさせ、訪れた人々に強い印象を残しました。
波多野義孝「猿の高崎山」
九州グラフィックデザイン展 1971
坂本昌久「復元の森」二科展

坂本昌久
masahisa sakamoto
1914年大阪市生まれ
二科会デザイン部会員
大阪信濃橋洋画研究所 修了。
二科会会員の小出 重、黒田重太郎に指導を受ける。
絵画歴10余年、大阪美術家連盟に所属
大分市に移籍後デザインに転換。
広告代理店の制作ディレクターを経て
制作プロダクション(有)デザインマップ設立。
受賞歴
二科会デザイン部
第46回より出品
 特選 2回
 会友推挙
 会友賞
 会員推挙
 会員賞 3回
10数年地区、中央委員などをつとめる。
波多野義孝
yositaka hatano
1929年広島県呉市生まれ
大分県宣伝美術会結成 会長就任
はたのデザイン創設
二科展デザイン部 受賞
労美展審査委員  県芸術文化振興会議発足 理事
九州グラフィックデザイン展審査委員
日本グラフィックデザイナー協会結成 全国理事
県在住作家個展シリーズ選考委員
県一村一品商品開発アドバイザー委嘱
主な作品
1951年 RKB毎日放送の社章作成以来、テレビ大分社章
ゆふいんパンフレット
(全国コンクール一席)
大分ガスカレンダー
(西日本カレンダーコンクール金賞)
トキハひまわりの包装紙
焼酎いいちこのラベル
焼酎白波のラベル
阿波おどりシンボルマーク
肥後夢街道シンボルマーク
秋田県 海の日シンボルマーク
愛媛県 観光キャッチフレーズ
ほか採用作品300余点

お二人にとっても、現在までの作品を一堂に集めた展覧会として意義のある催しであり、それを観賞した多くの方々、特に若い人には“手描き”の素晴らしさを充分感じていただけたと思います。


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