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平成22年3月10日
ケイ・デザインの佐藤浩司さんによるスモールトーク「覗き見!ハードな世界」がコンパルホール会議室において開催されました。
「これが電源で…」と、開始前に全バラ状態に解体されたパソコンの部品を手に取り、まず電源部分から佐藤さんの説明が始まりました。(パソコンって直流で動くとのことで交流の電気を変換する必要があるそうです)。そして次にマザーボードの説明があり、心臓部ともいえるCPUの説明へと続きます。CPUはモーターのように重量感のあるものかと思いきや、意外と薄い板のようなものでした。そしてそれを冷却するためのファンがあります。「どうしてCPUって熱をもつのですか?」と素朴な質問。それは計算をしたり、パソコン各部への指示を出すために、電気がついたり消えたりというリズムを高速で激しく繰り返しているためでした。どれくらいの早さかといいますと、2ギガのCPUでしたら1秒間に2ギガ回(2×1,000,000,000回)リズムをとるそうです。これでは熱くなるのも分かる気がします。それから、メモリやハードディスク・グラフィックボードその他各部を含めた全体についての説明があり、パソコンを図書館に例えながら分かりやすく解説してくれました。フロア(マザーボード)にいる閲覧者(CPU)が書庫(ハードディスクやアプリケーション)から必要なものを引き出して閲覧テーブル(メモリ)の上で作業するというイメージです。その時、閲覧テーブルを明るくする照明が、作業を可視化してくれるモニタやグラフィックボードということになります。ここで、RAID(レイド)という耳慣れない装置が登場しました。これは、データを保存する時に、2つのハードディスクにデータを分けて保存することで書き込み速度を早くする働きや、2つのハードディスクに自動的に同じものを保存して、アクシデントに対してデータを保護する機能をもつ装置です。これはデジタルで仕事をしている私達にとっては強力な助っ人だと思いました。そうこう一つずつ部品の説明を受けながら組み立てていきまして、説明が終わるころにはパソコンが完成しました。ケースから各部品まで、それぞれをネットなどで購入して自分で組み立てたからといって、けっして既製品を購入するよりも安くなるというわけではなく、むしろ高くなる場合もあるそうですが、自分仕様に自由に作り上げれることと共に、何といっても手作りの愛着がわくということを実感することができました。最後に、ハードディスクを解体して、中のディスクの美しさにみんなで驚き、ディスクが読めなくなったときの「必殺技」も教わりました。参加者一同、何となく明日から今までより少しマシンと親しくなれて、良い仕事ができそうな気持ちで帰路につきました。
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